栃木県宇都宮市 ◆Linnies English School◆ Samantha Gross先生 ►英語版
日本に住んでいる外国人がみなそうであるように、私もよく「どうして日本に来たのですか」と聞かれることがあります。
まず最初に浮かぶのは、日本を愛しているからという答えです。私は日本語を、文化を、そして人々を愛しています。しかしもっと大きな理由があります。私が日本にいるもっとも大きな理由は、日本人にとって素晴らしい英語教師になりたいということです。
今年、私はここ日本で英語教師としての六年目の年を迎えました。すでにリバティ大学でTEFL(外国語としての英語教育)の学士を取得していますが、さらなる私のゴールはいつの日か東京のテンプル大学に出席し、TESOLの修士を取得することです。
現在、私は宇都宮で私の夢だった職業に就いています。Linnies English Schoolには経験豊かな英語教育の専門家が集まっています。そこで働く教師たちはさまざまな国から来ています。特に私の雇用主は日本において長年教育にかかわってきた専門家であり、また生徒たちの学習と教育の質について真摯に取り組んでいます。彼女が常に言うのは「わたしたちは挑戦と失敗から学んでいるまだまだ小さなスクールです」という言葉です。
去年のある日、私の雇用主つまりスクールの校長が私のクラスを視察に来ました。私と子どもたちとのやり取りを見ていた彼女は、私がその時用いていた教授法がMATメソッドとよく似ていることに気がつきました。私の生徒たちはそれぞれ互いに質問したり答えたり、応用練習やゲームなどをしていましたが、ただ会話と生きた英語の表現が欠けていました。そこで彼女は私がMATメソッドについて聞いたことがあるかどうか、そしてそのセミナーに参加してはどうか、と勧めてくれたのです。
最初私は消極的でした。「私の名前は です」「私は 歳です」や「私は宇都宮に住んでいます」といったいわゆる最良といわれるレッスンに疲れておりフラストレーションを感じていたからです。また私は週に一度、たった50分の授業で自由闊達な英会話を習得することは難しいとも思っていました。しかし何か新しいチャレンジへの扉を開く時だと思いました。
そして私はセミナーに参加することにしました。もちろん受講料を払っている以上は必ず良いものを得ることができると信じ、実際にそれをクラスに応用しようとしたのです。
いくつかのことを変えただけで、すぐに私は私の生徒たちに変化が見られることに気がつきました。まず私が話す時間が減り、その分子どもたちの言葉が増えました。
「先生のあとを繰り返してください」から「それを使ってみてください」に変わりました。
もっとも大きな変化は、生徒たちがクラスを楽しみ始めたことで、そのことによって生徒たちの学習態度に関する私の悩みも少なくなり、子どもたちが生き生きしはじめました。
私のクラスがどのように変化していったかを示す何枚かの写真があります。
1.もっと話そう!
6秒ドリルでは、生徒たちは私のあとについて決して繰り返したりしません。私は新しい教材を簡単に説明するだけで、あとは彼らがより楽しく自然な形で実践していきます。話す時間を最大限にとり、また練習の間、ジェスチャーを用いることによって、生徒たちはより多くの情報を受け止め左右両方の脳を活発に働かすことができます。
2.生きた英語で
今何を学んでいるかを子どもたちに理解させるため、レッスンは文脈化されます。ここではEverybody Up 3を用いて、場所を表現するための前置詞を学んでいます。生徒たちは今私が何を話しているか視覚でとらえることができ、より簡単にレッスンを理解することができます。この日の目標は「図書館はどこですか?」「 の隣/向こう側/….の間にあります」という表現です。
ここでは、新しいアクティビティに速くそしてきちんと移るために、クラスの英語を使って「メイク ア サークル」を行っているところです。
3.読解力の向上
ここではレベル1のクラスの様子。「これはなんですか?それはゴミ箱です」という文章を、自信をもって読んでいます。
下の写真はレベル3のクラスで位置について学んでいるところ。授業中、一人の生徒が私に向かってこう言いました。「先生、これ、楽しい!」
4.生徒同士の会話
ロールプレイはMATメソッドでも最も大切な要素の一つで、これがなければメソッド全体に意味がなくなるほどです。このメソッドを用いたのが昨年の学期途中からだったので、私はまだこの要素を完全に理解していません。しかし私が一歩下がることによって、生徒たちはお互い楽しく会話し、自信をもつことができています。私は英語を話している彼らを注意深く見ることをより重視します。
ここでは、生徒たちはいろいろな感情について楽しく学び、質問しています。
「これは何でしょう?」
生徒たちはもう私の助けなしに、お互い位置・場所についての質問をやり取りしています!
私はまだMATメソッドを完全に習得したわけではありません。しかし、いよいよ今期、この教授法を開始できることをとても楽しみにしています。このメソッドを用いることによって私の仕事はもっと楽しくなるでしょうし、また私の生徒たちもさらに英語を楽しむことができるでしょう。2020年には東京オリンピックがやってきます。私たちは英語を学び、このイベントにしっかりと備えることができるでしょう。そしてMATの必要性もますます大きくなるに違いありません。
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